腰痛

間違いだらけの腰痛の常識

4本脚の動物と人間の体躯の構造の違い

4本脚の動物は、背骨が横になって体重は4本の脚に分散される構造です。

上半身は2本の前足、下半身は2本の後ろ足で支えることができますので、いわば自動車のような構造になっており、立ったまま眠ることができる位に、安定した構造です。

一方、私たちの背骨は縦になり、垂直に細長い構造はちょっとした振動や揺れでもぐらつく位に不安定になります。

また頭を始めとする上半身の重みが腰部周りに集中する構造ですので、背骨には常に大きな負担が掛かってきます。

背骨は家でいうと大黒柱のようなものですが、体を支える運動の中心部であり神経の束が背骨の中を通っており、人間の背骨は4本脚の動物に比べ複雑で精巧な構造をしています。
 

 
背骨
人間の背骨は26個の椎骨(ついこつ)という骨で構成されています。

上から、「7個の頸椎」、「12個の胸椎」、「5個の腰椎」、さらに「仙骨と尾骨」というように細かく分かれています。
また椎骨と椎骨との間にはクッションの役目をするゼリーのような「椎間板(ついかんばん)」があります。

さらに人間の背骨はS字にカーブしていて、このカーブによって絶妙なバランスで自重を支えています。
S字カーブは姿勢を保ったり、体を動かしたり、運動による衝撃や筋肉の負荷を緩和する役割があります。

しかし、このしなやかなS字のカーブがもたらす直立姿勢は、腹筋や背筋などの多くの筋肉や靭帯によって支えられています。

背骨のS字カーブが歪むと様々な部位に余分な力といった負荷がかかってしまい、その結果、腰痛や神経痛などの痛みや障害が現れてくるのです。

 
すなわち私たち人間は、2本脚による様々な恩恵を受ける代わりに、4本脚の動物たちには無い2本脚ならではの不具合を抱えることになってしまいました。

人間は2本足で立ち上がったときから、腰痛という爆弾を抱え込んでしまったのです。
 
4本脚の動物と人間の体躯の構造の違い
 

腰痛の85%が原因不明

腰痛とは神経が圧迫されることで血流障害が生じる結果として起こる、腰に感じる痛みや炎症などの症状の総称を言います。

座骨神経痛という言葉を聞いたことがあるかと思います。

これは背骨を通る座骨神経が圧迫されると、神経がつながっているお尻や太ももの裏などに激しい痛みが起こる症状です。

ちなみに座骨神経痛は病名ではなく腰痛の症状の事ですが、その原因は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)が多いです。

ですが、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などといった病名を診断されて、腰痛の原因が特定できる方は一体どの位の割合なのかご存知でしょうか。

なんと、腰痛の原因は15%程度しか特定できず、約85%の腰痛は原因不明なのです。

厚生労働省による調査日本では2,800万人が腰痛に悩まされているという調査結果があります。
85%と言えば2,380万人もの人々が原因不明の腰痛に悩まされていることになります。
 
腰痛の85%が原因不明
 

病院で行われる治療法は

腰痛を訴えて病院を受診する方は、まずはレントゲン、CT、MRIなどの画像検査をするかと思います。

実は、このような画像検査をしても明らかな異常が腰に見られないことが大半です。

その結果、病院では病名を特定できずに原因不明の痛みとなってしまうのです。

でも痛みを訴える方を放っておく訳にはいきません。

病院では湿布薬や痛み止めの飲み薬を処方、痛みが酷い時はブロック注射で痛みを緩和させる方法で処置をします。

いわゆる「対症療法」です。

では、なぜ病院ではこのような対処をするのでしょう。
実は、腰痛は腰に負担をかけず安静を心がければ自然に良くなってくる場合がほとんどです。

ぎっくり腰の場合は急に激しい痛みが身体を襲ってきて、身体を動かすことも困難な状態になってしまいますが、一番の治療は安静にする事です。

そうすると時間の経過と共に腰の痛みやコリが和らいでいき、数日で痛みが軽くなってきます。

しかし、本質的な原因を解決して痛みを取り除く訳ではありません。
今回の腰痛は治癒したとしても、またいつか腰痛が再発してしまいます。
 
病院で行われる治療法
 

腰痛の本質的な原因解決とは

現代の西洋医学での医療では、腰が痛いと訴えるとその腰だけに注目して検査をしていきますが、 実は本質的な原因を解決するためには、痛みを訴えている腰だけをみてはいけないのです。

身体は腰だけが独立して存在しているのではありません。

身体の骨格には、「背骨」、「骨盤」、「仙骨」、「股関節」など206個の骨があります。

それが「腕」、「脚」、「頭」、「肩」などの部位がつながって身体は出来ています。また、骨を動かす「筋肉」もあります。

つまり、私たちの身体は「骨」、「筋肉」、「内臓」といった組織が連携して人体を構成しています。

例えば、悪い姿勢などが原因で筋肉が緊張し血液循環が悪くなったとします。

その結果、筋肉が委縮や硬直し、歪みやねじれなどの不具合が発生してしまうと、背骨などの骨格や筋肉のバランスが崩れ、身体の一部に大きな負担が掛かります。
この状態が長く続くと痛みが発生するのですが、もっとも症状が出やすい部位は腰なのです。

「腰」という字は、体を意味する月偏に「要」と書きます。
文字通り、身体の要なのですが、2足歩行の私たちはその構造上、どうしても腰に負担が掛かりやすいため痛みも出やすいのです。

つまり、腰痛を引き起こしている原因が不明の場合、

まずは身体全体にどこか異常な負荷が掛かっている部分はないか
内臓的な疾患が原因ではないか
脳の指令系統に不具合が発生している可能性はないか

など、痛みが発生している腰以外に危険因子が発生している可能性はないかと、別の角度で原因を突き止めることが大切なのです。
 
腰痛の本質的な原因解決
 

 

出典

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
日本医協学院発行
健康管理士向け教本より

(健康管理士 山田 真二 要約)
 
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