花粉症と人体の仕組み

花粉症と人体の仕組み

花粉症になると、くしゃみや鼻水、涙がとめどなく溢れてきますが、これらは人体に備わる生理的な現象です。

つまり、人体には異物を押し出す働きがあり、鼻や喉、目に付いた花粉などを排除するために、鼻水や涙が出てくるのです。

もう少し補足をすると、花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれるアレルギー反応です。

例えば食物アレルギーには、特定原材料として7品目「卵、牛乳、小麦、かに、えび、そば、落花生」が、特にアレルギー反応を起こしやすい物質(アレルゲン)に定められています。

花粉症は、この食品アレルギーの物質と同じように「〇〇種の花粉」がアレルゲンとなってしまい、さほど害がないはずの花粉が異物として過剰反応を起こしてしまうのです。

アレルギー
 

大人になって花粉症に

「去年は花粉症ではなかったのに今年から花粉症になった。」

アレルギーは誰にでも発症する慢性疾患です。すなわち誰にでも花粉症になる可能性はあります。

よく例えられるのは、コップ説です。
私たちの体の中に、花粉をためるコップがあると想像して下さい。
このコップには毎年花粉が蓄えられるのですが、花粉がコップから溢れた時に花粉症が起こります。

コップ説1

しかし、このコップの容量には個人差があり、環境や生活習慣によって花粉がたまるスピードも違います。

体質的にコップが小さかった人、生まれつきアレルギー体質の人、また花粉アレルギーを起こす植物や環境が身近にあった人は、花粉症になりやすいと言われています。


アレルギー体質

アレルギーの人は、コップの底に初めから「アレルギー体質」という水が入っているため、アレルギー体質をもたない人よりもコップの水があふれやすい。

 
その上、食生活や睡眠、運動などの生活習慣の乱れやストレスなどが重なると、アレルギー反応を起こしやすい体になってしまいます。

 

花粉症に悩む人が増えている理由

日本でスギやヒノキなどの花粉症に悩む人が増えている背景に、終戦後、森林資源の回復を目的としてスギやヒノキなどの樹木が大量に植林された事が関係しています。

その後30年経過し、花粉が作られるまでに成長した樹木は花粉を飛散し、花粉症患者を増やし続けています。

また、大気汚染や地球温暖化、食生活の変化や住環境、ストレス…など様々な要因も挙げられます。

森林資源
 

免疫機能を正常に保つために

一般的に免疫機能が低下すると、花粉症の症状を増悪させると言われています。

花粉症を発症する要因の1つのして、ストレスも大きく関係しています。
ストレスは花粉症だけではなく、他のアレルギーの発症や経過に悪影響を及ぼします。

心と免疫は密接に結びついており、ストレス過多により自律神経のバランスが乱れ、それが引き金となって免疫力が低下し、結果花粉症を発症する、というメカニズムです。

実際に花粉症は、環境の変化やリラックスしすぎた時に発症しやすい、とも言われています。

体が疲れていたら、無理をせずに休む。
また、日頃から趣味やスポートでストレスを発散するよう心がける事が大切です。

ストレスを発散
 

 

出典

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
日本医協学院発行
健康管理士向け教本より

(健康管理士 山田 真二 要約)
 

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